【本編】プロローグ第一幕第二幕第三幕第四幕第五幕第六幕第七幕第八幕

【投稿作品】それぞれのラストシーン

たかしんに氏たこ氏あさぎり氏第9幕&あさぎり氏第10幕猫野丸太丸氏 ・うさ氏英明氏フレッシュイア氏

    

                                                        じょーかー

プ ロ ロ ー グ

目隠し


猿ぐつわ


手錠


足かせ


アタシは完全に体の自由を奪われた状態で車を降りた。

新宿南口の裏通りで突然見知らぬ男たちに取り押さえられて、黒塗りの車に押し込められてから10分と時間は経っていない。
叫び声を上げようにも猿ぐつわが深く食い込んだ口からは唸り声すら出てこない。
零れ落ちる大粒の涙は目隠しが吸収し、抵抗しようにも後ろ手につけられた手錠を誰かに強く握られていて身動きさえ取れなかった。

エレベーターの扉が開く音。

耳にキンと来る浮遊感。

再び開く扉。

歩く。

歩く。

長く続く暗闇の中を、アタシは足かせを引き摺りながら歩いた。

恐怖感を通り越したところにある絶望感。

間違いなくアタシはレイプされるんだ。

心の中には確信があった。

半年前、親友の夕子は同じような手口で連れ去られて、レイプされた上にビデオ録画をされた。
夕子は廃人のようになって、どこかの精神病院に入院しているらしい。

遠くで何か話し声が聞こえる。
きっと、そこにアタシの相手がいるんだ。
何人もの男に無理矢理犯される・・・・・・

それでもアタシは意外に落ち着いていた。
レイプじゃないけど無理矢理されたことぐらいはある。
エンコーだってしてた私にとっては、レイプに対する恐怖もたいしたこと無いと思ったら体の震えが止まった。

「・・・こえて来きたっ。本当に圧底ブーツの音が聞こえてきましたよっ!」

やっぱりそうだ。

汚らしいオヤジの喜ぶ声がする。

エンコーだって、相手を選べる立場のアタシはオヤジとしたことなんて無いのに・・・

でもアタシは耐えてみせる。
絶対に夕子みたいにはならないんだから・・・



ドアノブが回る音。


扉が開く。


扉が閉まる。


もちろんカギも閉まった。




「到着しましたね」

若い女の人の声だ。

「ああっ!堪らんっ!早く始めてくれっ!!」

さっきのオヤジの声だ。

それはアタシも同感。 とっとと終わらせて勝巳に会いたい。



「そう焦らないで。まだ準備がありますから。」

手錠と足かせが外される。
アタシは乱暴に引っ張られると硬いイスに座らせられた。

せめてベッドにしてよ・・・

アタシの体重が掛かるのと同時に、肘掛けの部分から何かが飛び出してアタシの腕を掴んだ。

「座ったね。今、これと同じイスに座ったんだねっ!」

オヤジの声だ。
オヤジにはアタシが見えないのか?

痛っ!

頭のテッペンに何かが刺さった。
一瞬チクッとしたけれど、それ以上の痛みは無い。
でも、その何かが、やけに太いものだってことは分かった。

何をする気なの?


カタカタという音が聞こえてくる。

さっきから、アタシの右側で、色んな音が聞こえているみたいだ。
一瞬、アタシの頭の中に何かが入り込んできた気がした。

さっきの針とは違う。

その針を伝って液体を注入されたみたいな気分だ。



「出てきましたよ。えーっと、名前は前田美由紀。年齢18歳。今年の春、都立の名門女子校を卒業しましたが高校時代に道を踏み外し援助交際の経験21回。他にも、集団での暴行、窃盗など相当な悪さをしてますね」


アタシのことだ!

アタシのことを知っている。

何?警察?何なの?!


慌てる私を無視して、女の人は言葉を続けた。
「肉体的には一切問題ありませんね。極めて健康体で持病等はありません。去年の夏に性病・・・ヘルペスに感染していますが、抗生物質の投与で完治しています。家族構成は母一人、子一人。父親は現在別居中。母親も愛人と同性を始めて、彼女は一週間前から一人暮らしを始めています。これは、相当な上物ですよ。ふふっ。ただし、交際1年目の彼がいるようです。名前は西条勝巳。21歳」

女の人は、まるでアタシの心の中を見透かしているように次々とアタシのことを言い当ていった。


「彼女自信はフリーターです。昨夜から金に困ってキャバクラ勤めを始めたようですね。店での源氏名は『アユミ』に決定。彼女が好きなアーティストから取ったそうです」

信じられなかった。

キャバクラのことは、まだ誰にも話したことないのに、何で知ってるの?!
本当にアタシの心の中を・・・。


「今、考えていること『キャバクラのことは、まだ誰にも話したことないのに、何で知ってるの?!本当にアタシの心の中を・・・』」


!!!!!!


レイプじゃないの?

「脈拍、心拍数ともに急速に上昇。今の瞬間に彼女の心の中は恐怖71%。不安20%。その他9%と言ったところでしょうか。激しく感情が変化しています」


女の人が言い終わると、イスから立ち上がる音がして、カーテンをゆっくり開く音が聞こえた。

「あらっ!スゴクかわいらしい娘ですよー!」

「ぐふふふふふふっ。はあっ。もう駄目だ。気が変になりそうだよ!」

「どうしますか?御覧になりますか?」

「いや、ことが済んでからにしよう。私の視点から見てしまっては楽しみが半減してしまう」

「まあっ!随分と通ですね」

オヤジと女の人は、訳の分からないことを話していた。

「そ、それより、ちょっと時間もらっていいか?!興奮してパンパンなんだっ!最後のセンズリをさせてくれっ!!」

オヤジがチャックを降ろす音が聞こえてきた。

「いいでしょう。私が口でしてあげてもいいですが最後の確認事項がありますので」

「構わんよっ!センズリがしたいんだ!この感覚も、これで最後だからな」

「そんな患者さん今までで初めてですよ。ふふっ。まあいいでしょう。最終合意の契約書類を読み上げます」

「読んでくれっ!最高のズリネタだっ!!」


オヤジが自分のモノを擦る音が聞こえてくる。
アタシは、今から何が起こるのか、女の人の言葉に耳をそばだてた。

「この度は"GTO"〜グレート・トランス・オペレーション〜を御利用頂き大変にありがとうございます。以下が最終確認事項となります。術後、再手術は出来ないことになっています。同意しますか?」

「するっ!はっ、くっ、するに決まってるだろ!全部イエスだっ!」

「一応規則なんで・・・。それでは引き続きまして。術後の肉体の処理を以下の中からお選び下さい。A.消去。B.冷凍保存。C.システム−R」



「し、Cコースだっ!うっ!あっ、そ、それがイイ」



「このコースを選ばれる方も初めてです。大抵はAをえらばれるんですが、よほどお好きなようですね。わかりました。以後は順次読み進めていきますので同意しかねる項目があれば、ノーと言ってもらいましょうか。お邪魔しても何ですから。新しい肉体の記憶、肉体的情報は、生活の上で必要最低限の情報のみを抜き出してプリントアウトしたファイルを提供します。しかしながら、このファイルは全ての個人情報を含むわけではありませんので、そのことによって何らかの不都合を感じる場合、トラプル等が生じた場合であっても当院では一切の責任を負いかねますのでご了承ください」


手術?


新しい肉体?!


この人たちは一体、何を言っているの!!


「術後、あなたの一切の財産を、手術代として頂くことになります。これによって、あなたの配偶者等に損害が生じても当院では一切の責任を負いかねません」


「くっ!構わんっ!そんなものどうにでもなってしまえっ!ワタシが欲しいのはっ、はあっ!ワタシが欲しいものはっ・・・・くっ・・・・くはあっ!」

ピチャっとオヤジの精液が床に飛び散る音が聞こえた。


「丁度、最後の質問となりました。当院での手術の件を一切他言無用とするために新しい肉体に若干の細工がされます。この点御理解頂けますか?」

「・・・はあっ・・ひいっ・・かまわん・・。」


「わかりました。さてと・・・・・モノをしまって下さいな。ここから先は、お客様のお選びになった"システム−R"のオプションの設定となりますので」

「まだあるのか?!」

「慌てないで。きっと、もう一発ヌキたくなるような質問ですよ。新しい肉体の快感レベルの調整、スタイルの変更、その他モロモロの設定ですから。こちらのマークシートに記入して下さい」

「はははっ!そんなことまでしてくれるのかっ!確かに、もう一発出来そうなネタだな!」

何が何だか分からないけれど、とにかくレイプ以上の大事が起こるんだという胸騒ぎだけがしていた。

再びカーテンが勢いよく開いた。

「さあ。最後の仕事。アタシのエクスタシーの瞬間ね・・・。目隠しと、猿ぐつわを外して!」

女の人の声が、さっきより近くで聞こえた。

アタシの目隠しが外されて、急激な明るさに目の前が真っ白になった。
猿ぐつわを外されると口の中に溜まっていた唾が、ヨダレになってアタシの胸元に垂れてしまった。

「あらあら。締まりの無い口ねえ」

アタシは必死で目を凝らした。
目の前は壁全体が鏡になっている。
アタシは、うす明かりの部屋の中で変な鉄制のイスに座らされていて、頭にはマジックぐらいの太さの透明の管が刺さっていた。

「なっ!アタシに何をしたのっ!!」

右側を向くと、白いカーテンで仕切られた隣の部屋にも、アタシが座っているようなイスがある。でも、そこにはブクブクに太った男が座っていて何かを必死に書いているようだった。間違いなくさっきのオナニーオヤジだ。

「正確に言うと、まだ何もしていないわ。」

アタシは声の方を見て、一瞬言葉を失った。
何と、そこに立っていたのは、先週解散したばかりの4人組アイドルグループのヒロちゃんだったからだ。

「何で、こんなところにヒロが・・・」

「いいでしょお。俺・・・いや、アタシの新しいカ・ラ・ダ」

白衣を着たヒロちゃんは、アタシの前でくるりと一回転した。

「でも、あなたのカラダも素敵ね。アタシが欲しいぐらいよ」

「さっきから何言ってるの?!アタシをどうするつもりっ!!」

アタシは大声で叫んだ。

「大丈夫。もうすぐ、そのイスから解放してあげるわ。ただし・・・」

「おいっ!書き終わったぞ!」

さっきのオヤジの声が聞こえた。

「何よ。アタシが決め台詞言おうとしてるって時に!!」

ヒロちゃんはカーテンの向こうから一枚の紙切れを受け取って、それに目を通している。

「お願いっ!何をしようとしているか分からないけれど、こんなことするのはやめてっ!!」

「ふふふっ。アナタもホント好きですねえ。感度MAXレベルなんかにしたら、乳首だけでクリトリス並の感度になってしまいますよ。まあ、アタシもそうしてますけど。それとバストサイズ10%アップに、完全避妊体への変更ですね。ふふふっ。アタシもイッちゃいそうだわあ」

ヒロちゃんは、その紙を、アタシのイスの後ろにある大きな機械に突っ込んだ。

「聞いてっ!アタシ、レイプでも何でもされてもいいからっ!こんな変な実験みたいなことはヤメテっ!!」

アタシの叫びは、もう絶叫に変わっていた。するとヒロちゃんは、アタシに顔をグッと近づけて言った。

「お嬢ちゃん。これは実験なんかじゃないんじゃよ。もはや本番なんじゃ。ここは人間の精神と肉体を交換する病院なんじゃ!今から、お前さんと患者さんの体を入れ替える」

ヒロちゃんは、いや、ヒロちゃんの顔をしたソイツは急にお爺さんみたいな口調でそう言った。


「そ、そんな馬鹿なこと・・・。」

アタシは、それ以上、喋ることが出来なかった。
ただ、足はガクガクと震え、涙が止めど無く溢れつづけた。

「出来るんじゃよ。今、患者さんが受け取ったデータを実体化してやろう」

そう言うと、ソイツはアタシの背後にある機械のボタンを押した。
途端にアタシの胸元が。ムズムズと動き、胸が窮屈になる。

「バスト10%アップ完了じゃ。うひひひひひひっ」

ソイツは白衣の上から自分のアソコを擦りながら、いやらしく笑った。

「う、うそ・・・嘘でしょっ!!」

アタシの声は、声にならないほど震えていた。

「体を交換って・・・一体誰と・・・」

アタシは最後の望みを託して、そう聞いた。

「決まっとるじゃろうが。むひひひひひっ」

ソイツの視線の先では、カーテン越しにオヤジの姿が浮かび上がっていた。

「いやっ!やめてっ!そんなのいやっ!!!!!」

アタシの声を待っていたかのようにソイツは何かのスイッチを押した。

「それじゃっ!その叫びが、ワシにエクスタシーをくれるうっ!!」

「いよいよなんだなっ!!いよいよ俺はっ・・・があああああああっ!」

色々な電子音に混ざっていた低い唸りが、少しずつ轟音に変わっていくと、カーテンの向こうでオヤジのうめき声が聞こえてきた。

「やめてっ!やめてえええええええええええええええええええええええっ!!!!!」

アタシの声を掻き消すように機械の音が高まって、急に静かになったかと思うとカーテンの向こうからアタシの頭に刺さっているのと同じ透明の管の中を通って、青い液体がこっちに向かってきている。

同じようにアタシの頭からはピンクの液体が吸い上げられて行った。

体が急に軽くなったと思うと、そのブルーとピンクの液体は、部屋の中央で交差した。

ブルーの液体が勢いよくアタシの体に流れ込んで来るのがわかる。

まるでアタシの心を飲み込むように・・・。

そこでアタシは意識を失った。

また・・・・・・暗闇だ・・・。

 

第一章

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